オスモ社は、ドイツの北西部に位置するミュンスターという街で1899年に創業されました。
現在もオスモ本社工場があるこの街は学生街としても有名で、静かなとても雰囲気の良い街です。
日本では、高品質木材塗料としてオスモカラーが知られていますが、
本国では、
- 1. 木質建材(床材や壁材や天井材など)の製造
- 2. フェンスや物置などのエクステリア建材の製造
- 3. オスモカラーの製造
この3つが事業の柱となっています。
今回は日本オスモさんのスタッフの方と共にドイツオスモの本社工場を訪問してきました。
日本ではあまり知られていないオスモ社の高品質な商材がどの様に製造されているのかを御紹介したいと思います。
|
|
物流センターは出荷の作業中でした |
社屋の外観です |
|
|
スウェーデンやロシアから運ばれてきた良質な木材を倉庫で保管しています。説明してくれたのはミヒャエル・ゾマー氏です。大きな体で熱心なゾマー氏は私よりも年下との事ですが、オスモカラー部門の事業部長でもあります。日本との窓口としても活躍してくれています。 |
6万平米の広大な敷地に材料や完成した製品が整然と保管されています。 |
|
|
木材から製品を作る・加工するために、オスモ社では様々な金型を用意しています。
この金型を毎日研磨しているとの事です。 |
|
|
|
工場の中には、ヨハネス・クッシェル 工場長もいらっしゃいました。 |
|
|
私たちが日本で取り扱っていますエクステリア用フェンス材の組み付け工程を見る事ができました。
この様な枠の中で製材された木材をフェンス用に組み上げていきます。 |
|
興味深かったのは、組み上がった後にその枠が中のフェンスに圧力をかけながら形を整えていくという工法であった事です。
木材なので曲がりや反りがどうしても発生するのですが、それを製品にする時に整形しているのですね。 |
次に薬品を加圧注入する装置も見せて頂きました。
|
→ |
|
組み付けられたフェンスが運ばれる先は |
|
この装置の中でACQという薬品を注入して木製品が長持ちする処理を行っています。 |
次の工程は塗装です。塗られるのはもちろん「オスモ・カラー」です。
オスモカラーに使われている植物油(ひまわり油、大豆油、アザミ油)・植物ワックスや顔料は、食品等に使用されるものと同じレベルの安全性を確保する事でも有名です。
|
→ |
|
上からワイヤーで吊り下げられたフェンス材が塗装装置の中へ運ばれていきます。 |
|
出てくると |
|
|
そしてここで1時間程乾燥させます。 その後、仕上げ塗装を行います。 |
グレー色への塗装もセッティングされていました。約30分程で異なるカラーの塗装が可能です。 |
|
|
建築の内装材への塗料の塗り込みはフェンス材とは異なり、製材された木材に対してローラー材で塗り込みます。紫外線を照射して塗料を固まらせるという仕組みになっていました。 |
出来上がった製品は、人の手と目によって検品されます。 |
オスモ社は、高品質な木材に対して最も適した塗料を独自の研究と開発によって、1960年代にオスモカラーとして開発しました。その研究所と製造工程は、全て写真はNGでした。(企業秘密ですものね。)
実際にその塗料を製造する工程や研究所を目で見させて頂くと、品質というものに対する徹底されている印象を受けました。塗料の品質を検査するのは製造を担当するスタッフが行うものではありません。 独立した研究所のスタッフが検査をします。研究所が許可した材料しか生産部門は使用できないのです。
塗料の工程や研究所内部を御案内頂いたのは、塗装技術部門のヘルムート・シュタウプ博士です。
(向かって私の右側の方です。)
なお、塗装の耐久性をチェックするために様々な暴露試験が行われています。
この部分だけは撮影許可頂きました。
隣接する工場で製造された様々な樹種の高品質な木質フローリング材などが展示されています。 |
床材の御説明を頂いたのは、建材事業部部長のカールハインツ・ディックマンさんでした。 |
|
|
オスモ社の工場視察を終えて感じた事は、「オスモクオリティ」という言葉が示すように独自の品質基準を設け、それを超える高品質化の努力をしている会社であるという事です。
原材料となる木材へのこだわり、そして、精度の高い加工技術、又、木材を生かすための塗料の開発、そして塗装までの一貫した生産品質管理体制がオスモ社の品質を支えている事を肌で感じる事ができました。是非おすすめしたいブランドです。
▲ PAGETOPへ